まだまだドイツの森にはこんな野生動物が住んでいる

キツネ

 

シカなどの大型草食動物のほかにも、ドイツの森には様々な雑食動物、肉食動物が住んでいます。日本ではお馴染みのあの動物や珍しい動物まで、引き続き写真と共に紹介していきます。

イノシシ(Sus scrofa)

イノシシ科イノシシ属

イノシシ
  • 体長1.50 m – 1.80 m
  • 肩高 0.80 m – 1.10 m
  • 体重 80kg – 160 kg

日本でもお馴染みの動物。雑食性で、植物性の餌のほかにも昆虫やミミズ、ネズミ、ヘビなどの小動物も食べます。

日本ではイノシシの増加による農林業被害が問題になっていますが、ドイツでもその生息数は増加傾向にあり、農林業被害が発生しています。家畜のブタの原種であり、狩猟で取られたイノシシの肉はソーセージなどで食されています。

キツネ(Vulpes vulpes)

イヌ科キツネ属

キツネ
  • 体長0.60 m – 0.75 m
  • 肩高 0.38m
  • 体重 6kg – 10 kg

肉食性の動物で、主にネズミやウサギや鳥などを捕食しています。またそのほかにも昆虫やミミズ、果実なども食べます。群れを作らず単独で行動しますが、アナグマの巣穴に同居して暮らすこともあります。様々なことわざや寓話の題材にされ、主にずる賢い性格で登場します。

ヨーロッパヤマネコ(Felis silvestris)

ネコ科ネコ属

ヨーロッパヤマネコ
  • 体長0.70 m – 0.95 m
  • 肩高 0.35m – 0.40m
  • 体重 5kg – 9 kg

20世紀の始めまでには狩猟などにより絶滅寸前まで追い込まれましたが、その後の保護活動の甲斐もあり、現在はその生息数を少しずつ増やしています。

肉食性の動物で、主にネズミを捕獲しますが、まれにウサギや小鳥、昆虫なども食べます。

非常に警戒心が強く、生息環境には人間の活動域から離れた、構造が豊かな高齢の広葉樹林や混交樹林などが適しており、木の洞穴などを隠れ家や子育てに利用して暮らしています。

オオヤマネコ(Lynx lynx

ネコ科オオヤマネコ属

オオヤマネコ
  • 体長0.80 m – 1.05 m
  • 肩高 0.60 m – 0.80 m
  • 体重 20kg – 30 kg

ネコ科の肉食動物でノロジカやシャモア、キツネ、鳥、ウサギ、ネズミなどを捕食します。

元々はヨーロッパ全土に生息していましたが、ドイツでは19世紀に絶滅し、その後、西ヨーロッパ全体でも絶滅が確認されました。しかし20世紀後半には、チェコからドイツのバイエルン地方へ、オオヤマネコが再び侵入してきました。

また、ハルツ地方では2000年からオオヤマネコの再導入プロジェクトが始まり、野生化の訓練を受けたオオヤマネコが森にはなされました。2002年には野生状態のオオヤマネコによる初めての繁殖が確認され、その後は毎年のように繁殖に成功しています。

 

このように、一時は絶滅寸前または絶滅までした動物が、保護団体の努力もあり現在では少しずつ数を増やしています。その後森の生態系にどのような変化が起こるのか、引き続き調査研究が行われています。

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